後悔しない結婚指輪の素材選び

結婚指輪の貴金属素材と言えば一番スタンダードなのはプラチナです。それに続きゴールド素材の結婚指輪も増えてきました。

プラチナもゴールドも元々高価な貴金属なので結婚指輪としてはそれなりの値段がします。更に昨今は地金の高騰によりプラチナ、ゴールドともに価格がかなり上がっています。その為プラチナ・ゴールド以外の素材の結婚指輪も登場しています。自分で良いと思って気に入った素材でも後で後悔したり悔やんだりする事があると思うので、そんなことの無いように結婚指輪の素材選びに是非参考にして下さい。

目次

結婚指輪に使用されている貴金属

結婚指輪に使用される金属素材は主に以下のような物があります。それぞれメリットやデメリット、金属の特徴や価値などを含めて説明します。

  • プラチナ
  • ゴールド(金)
  • シルバー(銀)
  • チタン
  • ステンレス

プラチナの結婚指輪

結婚指輪のおすすめ貴金属No.1です。プラチナは昔から結婚指輪のスタンダードな素材で、貴金属の王様と言える素材です。人工的に作られた薬品にしか反応せず、酸化も腐食もしません。また、融点が1700℃以上と火事にあったとしてもほぼ溶ける事がなく残ります。更に擦れによる耐久性もあり削れにくい性質があるので普段の生活ですり減ってしまう事も他の金属に比べて少ないです。永遠に変わらないという観点からも縁起良い物とされています。

金属の色は白色で磨けば鏡のようにピカピカになります。色が付いていないのでファッションによって左右されることなく飽きにくく普段使いにも最適です。これからはじまる共同生活は2人色に染まっていくために純白の真っ新な状態が縁起的にも良い印象をあたえます。

希少性もありゴールドと同様に値段も高価です。普段の買い物ではプラチナ製の指輪など購入する機会は少ない無いと思いますが、結婚指輪としてならお金をかけて手にしたい物だと思います。高価なものほど大事にしますよね!

ゴールドの結婚指輪

結婚指輪におすすめの貴金属No.2はゴールド(金)です。ゴールドは古くから人間に愛されている金属で黄金色の輝きがとても美しい金属です。その美しい輝きから沢山身につける事によって権力や地位の象徴となりました。純金の場合は酸化も腐食もせずプラチナ同様安定した性質を持っています。ただし、純金のままだと軟らかすぎるため割り金によってK18などの合金にしてジュエリーが作られます。割り金には主に銀や銅を使用するため温泉などの成分によって変色する事があります。温泉の硫黄により変色があるので気をつけなければいけません。また汗なども付いたまま放置すると茶色く変色があるのでキレイな水で洗浄することも大切です。ケアに少し注意する事が必要な金属です。

指輪のデザインや着ける人によって似合うに合わないが出てきます。幅の細い控え目なデザインであれば着る物にも影響しにくいですが、幅の広い指輪だとかなり派手な印象があるので葬儀などの場では外した方がよいでしょう。表面を光沢仕上げにせずマットな仕上げであればレトロな工芸品のような印象にもなるしデザインによっていろいろな印象を与える貴金属です。

割り金の配分によってピンクゴールドやホワイトゴールドの合金を作ることが出来、その他では割り金成分と配分を変える事によってレッドゴールド、シャンパンゴールドなど微妙に色合いの違う金属を作ることも出来ます。ピンク系のゴールドは日本人の肌によく似合い可愛らしい印象を与えるカラーなので女性にはよく似合いますが、男性によっては似合わない人もいます。ホワイトゴールドはプラチナが高額な時期に代用品としてプラチナよりも安価だったゴールドをベースに作られたゴールドです。現在はプラチナよりもゴールドの方が高値になっていますのでプラチナの変わりにホワイトゴールドを作る意味が無くなりホワイトゴールド製品は少なくなっています。

プラチナは昔から結婚指輪としてスタンダードな存在でしたがゴールドの場合は流行などもありますので、流行の時期が過ぎた数年後には昔に流行った古いデザインという印象になりかねませんので購入にはよく考えて検討してからのほうが良いでしょう!

シルバーの結婚指輪

プラチナやゴールドに比べてかなり安価な金属ですが、シルバーも古くから人々にジュエリーとして愛された金属です。オリンピックなどで1位、2位、3位と表彰されるなかで2位は銀メダルとされているのがその証です。採掘量も多く太古より美術品や工芸品としても使用されていました。プラチナやゴールドよりも安価で手にはいるので予算を余りかけたくない人には良いと思います。

シルバーはプラチナよりも明度が高い純白の色合いでとても美しいのですが、空気中で自然に表面が硫化し硫化銀という被膜が出来、表面が黒く変色してきます。ずっと身につけていると肌や衣類の擦れなどによって自然に硫化銀をこすり取るようになるので変色しにくいですが、細かい隙間などはいずれ黒く変色します。また、温泉の硫黄にも反応して真っ黒に変色してしまうので注意が必要です。この変色はデメリットでもあるのですが、使い込むことによって古美術品のようなクラシカルな風合いになるので長年身につけていると愛着が沸く指輪になります。

海外の有名ブランドのティファニーでもシルバー製品のラインナップもあるのでエレガントよりもシルバーのカジュアルな雰囲気が好みの人はシルバー製品の結婚指輪も有りでしょう!

チタンの結婚指輪

チタンは比較的人類にとって若い金属です。強度もあり比重も軽く、空気中では表面に強固な酸化被膜が整形され非常に耐食性に優れた金属です。人間の体にも浸食しないので金属アレルギーもない安定した金属です。

色合いは明度の低い白色をしており少しグレーがかった色合いです。表面に酸化被膜を作り、電気制御によってカラフルなカラーを発色させることが出来ます。カラーの酸化被膜は赤やピンク、ブルーの7色に発色させることが出来るので他の金属とは全く別の印象を与える指輪になります。

チタンは鋳造や精錬などの加工が難しいため複雑な形を作るのは難しく指輪としてのデザインは限られた物になります。その為加工されたチタンの指輪は値段に反映されて高額になる物が多いようです。チタン金属その物は値段の高い物ではありませんので指輪の金額はほぼ加工料金と考えた方が良いでしょう。チタンその物はそれほど価値が無い割りに加工料金が高いのでそれを考慮した上で購入を検討した方が良いでしょう。

アレルギーフリーという点と、カラフルなカラー発色が気に入った人向きの金属素材です。結婚指輪としてするには比重も軽いのでずっと身につけていてもチープな印象になり飽きてしまうかもしれません。結婚指輪として使用する金属としては充分な検討が必要です。

ステンレスの結婚指輪

ステンレスは鉄にクロムを加えた合金で硬度も硬く錆びにくい金属です。錆びにくい原因は酸素と反応して金属表面に不動態皮膜という強固な被膜を作り錆びないようにバリアをはる性質を持っているためです。金属アレルギー性もほぼ無いので医療用にも使われます。安価な為ピアサーなどのファーストピアスにはよく使われていましたが、その他ではステンレスを使用したアクセサリー製品はほとんどありませんでした。ところが主要貴金属の価格高騰により変わりにステンレスのアクセサリー製品が出現してきました。

色合いは少しグレーがかった白色系の金属でプラチナによく似た発色をしています。硬いため石留めや彫刻を施したりするのが難しくシンプルなデザインが多いです。チタンよりは加工が容易で価格が安価なため雑貨屋さんなどでカジュアルなデザインの指輪やネックレスなどが良く売られています。

錆びにくいですがある条件下では不動態皮膜を作ることが出来ず錆びてしまうことがあります。ステンレスが錆びる原因は汚れや水分が付いたまま放置することや塩分があると錆びやすいので気をつけなければいけません。

結婚指輪としては安価なため購入しやすいですが、デザイン性が無く飽きやすいかもしれません。ずっと大事に出来るという意識も低くなると思いますので実際はファッションリング的な使用に適していると思います。

おすすめの結婚指輪の金属

金属それぞれの特徴を説明しました上で結婚指輪に適した金属、不向きな金属をまとめました。

プラチナかゴールドが一番おすすめ

結婚指輪としておすすめの金属はトータル的にやはりプラチナかゴールドです。金属自体の価値があり加工性にも優れ、金属アレルギーも出にくく、デザインも豊富にあるので一生大事に出来て愛着も沸く指輪になると思います。

予算をかけたくない人はシルバーがおすすめ

結婚指輪の購入に余りお金をかけたくない人はシルバーがおすすめです。加工性も良くデザイン性も豊富なので使い込むことによって愛着の沸く結婚指輪になります。ただし、硫化による変色が気になる方は避けた方が良い金属です。

チタンやステンレスは結婚指輪におすすめできない

どちらもアレルギーフリーという点では優れていますが、チタンは地金自体にそれほど価値が無く安価なのに加工が難しいため指輪製品の値段が高い。ステンレスはデザイン性が無くチープなので大切にしようとする意識が薄く普段使いのファッションリング向き。

雑貨屋さんでデザインがとても気に入った指輪があり購入したとして、その指輪の価格・価値が3000円程度の物なら将来的に大事にしなくなり飽きてしまうのではないでしょうか?

結婚指輪という特別な指輪で一生愛着の沸くものとしては価値のある貴金属が一番意味のある事だと思います。あくまで筆者の観点からおすすめしていますが、結婚指輪の購入には是非参考にしていただきたいと思います。